【東京都板橋区】「日本一かっこいい先生集団」その輝きの素とは?石川園長に訊く、「仕事で幸せを感じる瞬間」
城山グループ 城山幼稚園・城山みどりこども園・城山どんぐり保育園
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取材を受けてくださった石川先生(左)と現場の先生4名。左から肥髙先生、小熊先生、米倉先生、橋場先生
城山幼稚園 園長 石川明彦
1981年10月24日生。東京都板橋区にある城山幼稚園や城山みどりこども園、鎮守の森城山どんぐり保育園など、五つの異なる事業を展開する城山グループ。その原点ともいえる城山幼稚園の園長を務めながら、グループ全体の運営もしているのが石川園長である。「趣味は仕事です」と言い切る石川園長だが、その理由は「先生たちと一緒にいる時間が最高だから」というハートフルなものだった。
目次
今という時間の価値
日本一かっこいい先生集団vol.1(2014年入社 肥髙先生)
先生が持つ名刺の意味
日本一かっこいい先生集団vol.2(2015年入社 小熊先生)
日本一かっこいい先生集団vol.3(2009年入社 米倉先生)
「自分が想像していた自分よりも、もっと素敵な自分がいる」
日本一かっこいい先生集団vol.4(2017年入社 橋場先生)
日本一かっこいい先生集団 (あとがき)
※今回の記事には「日本一かっこいい先生集団」というシリーズで、現場の先生方に取材した内容も掲載しております
今という時間の価値
環境や時間の価値は過ぎてしまった後に気づきがちだ。
例えば、中学生や高校生だったころを思い出したとき、「自由な時間があって、何でもできた」と悔やまれるように。

歌の指導をする先生
城山グループでは「未来の幸せを考えたときに、今しかできない経験をしてほしいし、そうやって働いてほしいと思う」と語る石川園長。園長自身がそれを体現し、グループが進化し続けるように、先生たちも日々挑戦をやめず、成長し続けている。
そんな先生たちの成長を支える独自の取り組みの一つに、“プロジェクト制度”というものがある。“プロジェクト制度”とは、現場の職員が予算をもち、園の運営にかかわる仕事を担う制度だ。以下のものに代表されるいくつかのチームが編成されている。
SP(成長計画プロジェクト):法人全体の保育技術向上やイベント企画業務を担う
MP(未就園児プロジェクト):園児募集にかかわる様々な業務を担う
NP(仲間づくりプロジェクト):採用にかかわる様々な業務を担う
EP(園風プロジェクト):朝礼見学の対応や、先生の働き方にかかわる様々な業務を担う
プロジェクトは、「魅力的な先生」を目指すための一つのルートともいい換えることができる。保護者に信頼される先生、これから仲間になるかもしれない求職者に信頼される先生、同僚に信頼される先生など、「魅力的な先生」にも様々あるが、信頼は一朝一夕で築かれるものではない。
信頼への第一歩は「園について語れること」だ。そのためには、現在の園児数や城山グループの歴史、教育方針、職場の特徴、トップの考えなど、園の情報を知っておかなければならない。そして、どのプロジェクトにかかわるにもこれらの情報が必要不可欠なのである。

園児と遊ぶ先生
先生たちは城山グループの中で、「魅力的な先生」を目指すルートを選び、成長し続けている。石川園長は「輝いている人のなかで働くことでそうなっていく」と、話していた。
日本一かっこいい先生集団vol.1 (2014年入社 肥髙先生)

子どもたちと遊ぶ肥髙先生
城山グループを特徴づける“朝礼”。グループを取材させていただくにあたり“朝礼”を体験しないことには、ニワカであると思い、一般にも開放されている見学を申し込んだ。
見学当日、まだ空気がひんやり冷たい午前7時50分ごろ。城山幼稚園の玄関をくぐると、十数名の先生たちがお出迎えをしてくれた。
「おはようございます!」。揃った声に元気をもらい、挨拶の大切さを学ぶ。
早速、朝礼が始まるか?とソワソワしていると、玄関のすぐ横にある職員室を通り過ぎ、2階の教室に案内された。肥髙先生との初めての対面は、この部屋である。
見学をする前に朝礼の意図や流れについて10分程度の説明があるといい、MacBookを広げ、スクリーンにスライドを映し出す姿は、丸の内OLにも匹敵する“キャリアウーマン感”を醸し出していた。
肥髙先生の説明が終わり、いよいよ始まった朝礼は「凄い」という言葉に尽きる。感嘆のため息が思わずあふれてしまうほどだった。
伸びた背筋、揃う指先、合う発声…息を吸い込むタイミングで、微妙に上がる肩の高さまで同じようにみえた。美しいとすら思えるその光景に震わされた心の動きを、言葉にしようと奮闘することにする。
園むすびのライターの手記より
「ここの園、当たりだよ」
実習で園を初めて訪れた日の朝。職員室に案内される道中、担当の先生から言われた言葉が、事実であることを日々実感していると語る、肥髙先生。特に朝礼を初めてみたときは「こんなにしっかりしている園があるのか!」と、感動した。
肥髙先生によると「朝礼は、先生たちの心の状態をつくることが目的」という。
仕事が終わってから、家で過ごし、また出勤するまでの間、先生たちはそれぞれ全く異なる時間を過ごしている。その間、飛び跳ねるほど嬉しいことがある人もいれば、涙で枕を濡らす人もいるかもしれない。そう劇的な時間を過ごさなくとも、十人十色の心の状態で出社することに違いはない。
しかし、ユニフォームをまとった先生たちは、保護者からみれば城山グループのプロフェッショナルだ。だからこそ、朝礼を行うのである。朝礼とはいわば、見えない心のユニフォームをまとう時間のようである。

城山幼稚園での朝礼の様子
肥髙先生は朝礼見学時の説明に留まらず、園内のアレコレに対応する“園風プロジェクト”のリーダーを務めている。先生たち向けのグループ内行事を企画開催したり、ユニフォームのリニューアルをしたり…業務の守備範囲は広いものの、その中核にはいつも、先生たちがワクワクしながら働けるようにという熱い想いが燃えている。
「城山グループの一員であることを誇りに思っています」と話す、肥髙先生の笑顔は輝いていた。
先生が持つ名刺の意味
城山グループの先生たちは、全員、自分の名刺を持っている。幼保業界で職員全員が名刺を持っていることは、現在でも珍しく、来客にも驚かれるという。

先生の持っている名刺
一般企業であれば入社1日目、早ければ、入社前の研修期間に習う名刺交換。しかし、幼稚園や保育園の先生の中には、生涯名刺交換をしない人もいるだろう。
そんな業界の慣習がある中、城山グループの職員が名刺を持っている理由を石川園長はこう説明する。「これからの社会を担っていく子どもたちの未来をつくる先生たちは、社会について知っておくべきだと思うんです」。その“社会”の一端が名刺交換なのである。
城山グループで“社会”を知った先生の中には、自分の可能性を拡張し、次なる夢を叶えた人もいる。企業のOLやダンススクールの開業、レストランの開店等、城山グループの先にある道は多岐にわたる。

英語を教える先生
『凄いですね』と、感服する私に、石川園長は「普通のことですよ。ここで仕事をしている先生たちを見ていれば、それぞれ道で大活躍するのも当たり前のことだと思えます」という。その表情は、“誇らしげ”や“自慢げ”という言葉で言い表される類のものではなく、「その人の積み重ねてきた事実を認め、証拠をもって信じている」といったものだった。
日本一かっこいい先生集団vol.2(2015年入社 小熊先生)

城山グループについて説明する小熊先生
自身の性格を「派手なものが苦手」「目立ちたくない」「根暗」と表現する小熊先生。
「周りと比べて、特別秀でているものがなかったんです」と、語る先生の表情は、言葉とは裏腹に確かな自信を持っているようにみえた。
その自信の源には、城山グループの採用活動に携わった経験がある。
小熊先生は、入職1年目で城山グループの採用を担当する“仲間づくりプロジェクト”のメンバーとなった。選出した石川園長によると、「小熊先生は慎重に物事をみるタイプで、語弊を恐れずにいえば、人の悪い部分を見抜く力がある」という。
共に仲間づくりに勤しんでいたのは、実習時から「こんなふうになりたい」と、憧れを抱いていた濱永先生だった。
しかし、小熊先生がメンバーとなって9年たった7月、濱永先生が産休に入るという知らせが届いた。大きすぎる存在であった濱永先生が、しばらく園を不在にするという事実に、当時は不安を募らせていたという。
それに加え、“なり手不足の深刻化”や“変わる時代に合わせた働き方”に頭を悩ませた。採用人数を増やすために、条件を広げなければならない。しかし、妥協することはできない。心の中で葛藤を繰り返したという。
小熊先生は同じ想いをもつ仲間を実直に探し続けた。「結局それが、お互いのためになりますから」。そう語る彼女の口ぶりは、沢山の就職希望者と面談を重ね、研ぎ澄まされた自園の採用観に裏打ちされていた。
結果、素敵な仲間と出会い、目標とする採用人数を達成。同僚や石川園長に認められることも増えた。自信がにじむ小熊先生の表情は、実績を積み上げた日々によるものだった。
小熊先生は胸を張って言う。「自分は自分でいいんだ!」と。
日本一かっこいい先生集団vol.3(2009年入社 米倉先生)

紙芝居を読む米倉先生
2025年の暮れ。
『ありがとうございました!今年は皆さんに出会えて嬉しかったです!』と、米倉先生に声をかけると、0.2秒で、満面の笑みと温かすぎる言葉が返ってきた。
「これで終わりみたいにおっしゃらないでください!これからも、永く続くご縁ですから。よろしくお願いいたします」
冬の寒さを忘れるほど、心が温かくなったことを今も鮮明に思い出す。
米倉先生は物心ついたころから、幼稚園の先生になりたいという夢をもっていた。その夢は大人になっても変わらず、通っていた学校の薦めで城山グループと出会った。
がむしゃらに頑張った若手時代。米倉先生は「ただ、先生になりたかった自分が、城山グループで評価されることにより、頑張ろうと思えたんですよね。ここで、こういうふうになりたいという目標をみつけたんです」と、当時を振り返る。
そんな米倉先生は城山グループで初めて、結婚、そして出産を経験しながら仕事を続けた先生でもある。今度は米倉先生が「こんな女性になりたい」の目標となったのだ。
復帰後、愛娘を預けたのは、もちろん城山グループが運営する保育園、幼稚園だった。
「私が仕事をしている間の娘の様子を先生たちは、よく話してくれました。職員のことを知っているからこそ、ここの先生たちに預けたいと思えたんです」。先生として、母親として、城山グループの仲間たちへの厚い信頼を余すことなく語ってくれた。
「自分が想像していた自分よりも、もっと素敵な自分がいる」
城山グループの先にある道を望み、歩みを進める先生がいる一方、長くここで働く先生たちもいる。

円陣を組む先生たち
石川園長は「素敵な人がいる環境にいることで、きっとあなたも素敵になれる」というが、城山グループで過ごす先生の中には、「自分が想像していた自分よりも、もっと素敵な自分がいる」と語る人もいる。
それは、城山グループを代表する石川園長の働き方に対する考え方にも表れているようだ。石川園長は「ワークライフバランスは“一生”を単位と考えることで豊かさが増す」という。
多くの社会人は、1日や1週間といった短い単位でワークライフバランスを考えてしまう。仕事が長引き、帰宅が遅くなると、ワークライフバランスが保たれていないと、自分の労働環境に疑念を抱くのである。
決して、何日も帰れないようなブラック企業を肯定するわけではない。時代に合っていないし、健康にも悪い。
でも、「明日やろう」を一つ二つ、今日やってみる。今日分からなかったことを、今日のうちに学んでみる。そんな、(ちょっと)ワーク(頑張ってる)ライフバランスを続けることで、未来は大きく変わるのだ。
どう変わるか?
石川園長は、人が積み重ねていける“四つの資産”があることを教えてくれた。
人が積み重ねていける資産は以下の四つ。
①時間的資産
②人的資産
③社会的資産
④金融的資産
これらは、①から順番通りでないと、積み重ねていくことができないことが特徴である。
①時間的資産は誰にでも平等に与えられた1日24時間の資産だ。社会に出たばかりの新人も、いくつもの事業で成功を収めた大企業の社長も、もちろん石川園長も、平等に持っている資産である。
石川園長は「この24時間をどのように使うか、それによって積み重なるものの質が変わる」という。(ちょっと)ワーク(頑張ってる)ライフバランスがダイレクトに作用する資産ともいえるだろう。
②人的資産はいわば、職人芸をもつということ。時間をかけたことにより、「これは○○さんに頼みたい」と思ってもらえるようになる状態だ。自分の仕事に“自信”や“やりがい”というものを感じられるようになるだろう。
③社会的資産は、身に付けた職人芸が認知されるということ。この資産にたどり着いた時、多くの人に求められていると、実感することができる。

逆立ち歩きをする園児
そして、積み上げた資産の頂上にあるものが④金融的資産。自身の仕事に、お金をいただくことができるということである。
この記事を読んでくださっている人の中には、「私は先生になりたいわけで、お金儲けをしたいわけではない」と思う方もいるだろう。実際、園では美容院でよくあるような指名制度はないわけで、まして、売り上げを競い合っているわけでもない。
しかしながら、これらの資産を獲得した、もしくは獲得しようと成長する城山グループの先生たちの姿は輝いているのである。生き生きしていて、楽しそうでしかたがないのだ。
例えるならば、文化祭前の一週間、仲間と相談したり、笑い合ったりしながら、準備に追われていたあの時間。青春とよばれる輝きを放っているのである。

発表会の舞台裏の様子
これら四つの資産を獲得する道のりは、そんな輝きを放つための原石磨きの工程なのかもしれない。
日本一かっこいい先生集団vol.4(2017年入社 橋場先生)

園児と遊ぶ橋場先生
城山グループでは「頼まれごとは試されごと」という考え方がある。しかし、先輩や上司からの頼まれごとを負担と感じてしまうこともあるだろう。現在、城山グループを支える幹部の1人、橋場先生にもそう思ってしまった時期があったという。
それは、橋場先生が入職して1年目のころ、「運動会のおゆうぎ指導」の担当に抜擢されたときのこと。任せてもらえたことへの喜びを抱く反面、振り付けを考えて、約260人の園児に指導する大変さが、責任と共に重くのしかかってきた。
「上司や先輩に指導の仕方を見られていることにもプレッシャーを感じていました。何か注意されるのではないか……」と、当時を振り返る橋場先生。
そんな時、先生は勇気をもって「自分から訊きに行くこと」を実践していたそうだ。「何か注意されそう……」と、思い当たることが少しでもあるなら、悶々と考えて先輩から声をかけられるのを待つのでなく、自分から訊きに行く。その姿勢こそ、試されごとの本質なのではないかと想像する。
すると先輩は、熱心に相談に乗ってくれ、アドバイスしてくれたという。そんな、上司や先輩から貰った言葉の根幹にはいつでも、「相手を喜ばせたい」という想いがあった。
先輩と呼ばれる立場になった今、橋場先生は「特に入職して間もないころは分からないことばかりで、そんな自分を恥ずかしいと思ったり、できないことに落胆したりすることがあるかもしれません」と、優しい口調で語る。
「でも、それが当たり前」
笑顔でつぶやく橋場先生は「とにかく全力でやることを大切にしています!」と続ける。
「後輩が全力で何かに取り組む姿を見て、ほおっておける先生は城山グループにはいないから」
日本一かっこいい先生集団(あとがき)
今回は、「日本一かっこいい先生集団」と名付けたシリーズ記事にて、現場の先生方に取材させていただいた内容も掲載しております。シリーズ最後の記事は園長である石川先生に、お話を伺いました。
園むすびライター
先生方への取材には同席していなかった石川園長は、本記事の確認時に初めて、先生たちが語った城山グループへの想いを知った。
「各々が、城山グループを居場所だと感じてくれているようで、嬉しかった」
こう感想を話す石川園長の表情は柔らかく、心から混みあがる喜びが、あふれているように感じた。
「仕事が趣味」という石川園長にも、「働いている時間が辛い」と思う時期があったと語る。そんな時期があり、乗り越えてきた園長だからこそ、「先生たちが幸せでいてほしい」と強く願うのであろう。
『石川園長、仕事が趣味といいますが、仕事をしている中でもどんな瞬間に一番幸せを感じるのですか?新しい事業を始めるときとか、それが軌道に乗った時とか、先生の成長を感じたときとか……』
私の問いに対し、即答だった石川園長の回答はこうだ。
「そりゃもちろん、仲間でしょー!先生たちといるときが幸せなんです」
城山グループの日本一かっこいい先生集団。その1人である石川先生は、誰よりもそのかっこよさを知っている。そして、誰よりもその集団の尊さを知っているようだ。